サイドマウントを「装備する」だけではなく、使いこなすために
TDI Sidemount Diver(サイドマウントダイバー)は、シリンダーを背中に装着する一般的なバックマウントではなく、身体の左右に配置するサイドマウントシステムを学ぶコースです。
サイドマウントは、単にシリンダーの取り付け位置を変えたダイビングではありません。
シリンダーがそれぞれ独立しているため、ガスマネジメントやレギュレーター操作、器材コンフィグレーションなど、バックマウントとは異なる考え方と技術が必要になります。
このコースでは、
「サイドマウント器材を装着できる」ことではなく、「水中で安定して使いこなせる」こと
を目指してトレーニングします。
こんな方におすすめ
- サイドマウントダイビングを始めたい
- サイドマウントの器材構成を基礎から学びたい
- 自分に合ったコンフィグレーションを作りたい
- 水中でシリンダーを適切に管理できるようになりたい
- 独立したシリンダーのガスマネジメントを学びたい
- 浮力やトリムを安定させたい
- 将来サイドマウントでテクニカルダイビングへ進みたい
- サイドマウントで減圧ダイビングを行いたい
サイドマウントは、器材を購入して装着するだけで完成するものではありません。
身体、シリンダー、BCD、ハーネス、レギュレーター、ウエイトなどを適切に調整し、水中で安定して使用できるようにすることが重要です。
サイドマウントとは?
一般的なスクーバダイビングでは、シリンダーを背中に装着するバックマウントスタイルが広く使われています。
サイドマウントでは、シリンダーを身体の左右に配置します。
もともとはオーバーヘッド環境など、器材の取り回しやアクセス性が求められるダイビングで発展してきたスタイルですが、現在ではオープンウォーターやテクニカルダイビングでも使用されています。
サイドマウントには、
- シリンダーバルブへアクセスしやすい
- シリンダーを個別に管理できる
- 水中でシリンダーを脱着できる
- シリンダーを背負わずにエントリーできる場合がある
- 目的に合わせた柔軟な器材構成ができる
などの特徴があります。
一方で、サイドマウントにはサイドマウント特有の知識と技術も必要です。
「楽そうだから」「シリンダーが横にあるから」だけではなく、その特徴と限界を理解して使うことが大切です。
サイドマウントで大切なのはコンフィグレーション
サイドマウントでは、器材のコンフィグレーションが水中での快適性や操作性に大きく影響します。
同じBCDやハーネスを使用していても、
- シリンダーの位置
- クリップの位置
- レギュレーターのホースルーティング
- ウエイトの位置
- ハーネスの調整
- 身体とシリンダーの位置関係
などによって、水中での姿勢や操作性は変わります。
そのため、サイドマウントでは「器材を持っていること」よりも、
自分の身体と目的に合わせて器材を適切に調整できること
が重要です。
講習では実際に器材を調整しながら、自分に合ったサイドマウントコンフィグレーションを作っていきます。
このコースで学ぶこと
TDI Sidemount Diverでは、サイドマウントを安全に使用するために必要となる知識と技術を学びます。
サイドマウントの歴史
サイドマウントがどのような目的から発展してきたのかを学びます。
なぜサイドマウントなのか
バックマウントとの違いを理解し、サイドマウントを使用するメリットとデメリットについて考えます。
サイドマウント器材
シリンダー、BCD、ハーネス、レギュレーター、ホース、クリップなど、サイドマウントに必要となる器材について学びます。
器材コンフィグレーション
身体や使用するシリンダーに合わせて器材を調整します。
サイドマウントでは、わずかな位置の違いでも水中での姿勢や操作性が変わるため、実際に潜りながら調整していきます。
ガスマネジメント
サイドマウントでは左右の独立したシリンダーを使用します。
そのため、それぞれのシリンダーの残圧を確認しながら、適切にガスを管理する必要があります。
ガスマッチング
チームで使用できるガス量を考え、シリンダー容量や残圧が異なる場合でも適切なダイブプランを立てる考え方を学びます。
コミュニケーション
サイドマウントでのチームダイビングに必要となるハンドシグナルやコミュニケーションについて学びます。
トラブルへの対応
ガス供給に関するトラブルなど、サイドマウントで想定される問題への対応を練習します。
エントリーとエキジット
ビーチやボートなど、環境に合わせたサイドマウントでのエントリー・エキジット方法を学びます。
Sドリル
サイドマウントコンフィグレーションでのガスシェアなど、安全に関わる基本的な手順を練習します。
環境への配慮
器材やシリンダーを水底や周囲の環境に接触させないよう、浮力・トリム・アウェアネスを維持することも重要なトレーニングの一つです。
水中で練習するスキル
サイドマウントでは、器材操作だけができても十分ではありません。
すべての操作を、
浮力とトリムを維持した状態で行うこと
を目指します。
浮力コントロール
手やフィンを使って位置を維持するのではなく、中性浮力を保った状態で安定してホバリングできるようにします。
サイドマウントでさまざまな器材操作を行うための基本となるスキルです。
トリム
水中で安定した姿勢を維持します。
身体だけではなく、左右のシリンダーも含めた全体のバランスを整えます。
適切なウエイト位置やシリンダー位置を確認しながら、自分に合ったコンフィグレーションを作ります。
シリンダーの脱着
中性浮力とトリムを維持した状態で、サイドマウントシリンダーを取り外し、再び適切な位置へ装着します。
単に脱着できるだけではなく、姿勢や深度を大きく変化させずに操作できることを目指します。
ガススイッチ
左右の独立したシリンダーを適切に切り替えながら使用します。
マスクを装着した通常の状態だけではなく、トラブルを想定した状況でもガスを管理できるよう練習します。
独立シリンダーのガスマネジメント
左右のシリンダー残圧を確認し、適切なバランスを保ちながら使用します。
サイドマウントでは、
「自分が全部でどれだけのガスを持っているか」だけではなく、「それぞれのシリンダーにどれだけ残っているか」
を把握する必要があります。
ガスシェア
バディにガスを供給する状況を想定し、サイドマウントコンフィグレーションでのガスシェアを練習します。
リフトバッグ/SMBの展開
中性浮力を維持しながら、必要な器材を展開するスキルを練習します。
器材操作中も深度、姿勢、周囲の状況を把握することが重要です。
サイドマウントでも基本は同じ
サイドマウントというと、シリンダー操作や特殊な器材に注目しがちです。
しかし、LOVE & BLUEではその前に、
浮力・トリム・フィンワーク・呼吸・アウェアネス
といった基本を大切にしています。
器材操作に集中した瞬間に深度が変わる。
シリンダーを触った瞬間にトリムが崩れる。
ガス残圧を確認している間にチームを見失う。
それでは、器材の操作方法を覚えていても、実際のダイビングで安定して使うことはできません。
サイドマウントのスキルを、
「何かをしながらでも、ダイビングの基本を維持できること」
につなげていきます。
参加条件
TDI Sidemount Diverを受講するための基本的な条件は次のとおりです。
- 18歳以上
- SDI Open Water Scuba Diver、またはTDIが認める同等資格以上
- 25本以上のログダイブ
また、サイドマウントでさまざまな器材操作を行うため、基本的な浮力コントロールができていることが重要です。
現在のスキルや経験について不安がある場合は、受講前にご相談ください。
海洋実習
TDI Sidemount Diverでは、最低3ダイブのトレーニングを行います。
海洋実習では、単にサイドマウントで泳ぐだけではありません。
器材コンフィグレーションを確認しながら、
- 浮力
- トリム
- シリンダー位置
- ガスマネジメント
- シリンダー操作
- ガススイッチ
- ガスシェア
- チームワーク
- アウェアネス
- トラブルへの対応
などを実践的にトレーニングします。
サイドマウントでは、最初に設定した器材をそのまま使い続けるのではなく、実際に潜りながら問題点を確認し、必要に応じて調整していくことも重要です。
講習料金
TDI Sidemount Diver
講習申込料 88,000円
別途、
- 教材代
- 海洋講習費
- 必要な呼吸ガス代
が必要となります。
海洋実習費 22,000円/日
LOVE & BLUEのフィールドで開催する場合、エアー代は無料です。
他のTDIコースと組み合わせて受講する場合、セット講習割引があります。
詳しい料金についてはお問い合わせください。
認定について
規定のダイビングを終了すれば、自動的に認定されるものではありません。
TDI Sidemount Diverとして必要となる知識・技術を理解し、認定基準を満たす必要があります。
主な修了条件として、
- 必要なランドドリルを安全かつ適切に実施できる
- 必須ダイビングを安全かつ適切に実施できる
- 浮力とトリムを維持できる
- 独立したシリンダーのガスを適切に管理できる
- サイドマウントシリンダーを適切に操作できる
- ダイブプランニングと実施において適切な判断ができる
- 周囲の環境に対するアウェアネスを維持できる
などがあります。
LOVE & BLUEでは、
「一度できた」ではなく「実際のダイビングで安定して使える」
ことを大切にしています。
認定後にできること
TDI Sidemount Diverの認定後は、トレーニングを受けた環境や条件に近い範囲で、現在保有しているダイバー認定レベルを超えないサイドマウントダイビングを行うことができます。
サイドマウント認定そのものが、より深い水深や減圧ダイビングを可能にするわけではありません。
サイドマウントは「潜れる範囲を広げる認定」というより、「シリンダーを配置・管理する新しい方法を学ぶ認定」です。
より高度なテクニカルダイビングをサイドマウントで行う場合は、その目的に応じたトレーニングが必要になります。
サイドマウントでテクニカルダイビングへ
TDI Sidemount Diverで学んだサイドマウントコンフィグレーションをベースに、その先のテクニカルダイビングへ進むこともできます。
目標に応じて、
TDI Decompression Procedures Diver
RAZOR Basic Side Mount Open Water
などへステップアップすることができます。
「サイドマウントで減圧ダイビングをしたい」
「将来はサイドマウントでより高度なテクニカルダイビングをしたい」
という場合は、最初のサイドマウント講習から将来の目的を考えた器材コンフィグレーションやトレーニングを行うことが重要です。
器材を購入する前にご相談ください
これからサイドマウントを始める方から、
「どのBCDを買えばいい?」
「どんなレギュレーターが必要?」
「シリンダーはどうすればいい?」
という質問をよくいただきます。
サイドマウント器材にはさまざまなシステムがあります。
どの器材が適しているかは、
- どのようなダイビングをしたいのか
- 使用するシリンダー
- 身体との相性
- 将来テクニカルダイビングへ進むのか
- どのような環境で使用するのか
によって変わります。
そのためLOVE & BLUEでは、
「とりあえず器材を買ってから始める」のではなく、「目的を決めてから器材を選ぶ」
ことをおすすめしています。
サイドマウント器材をまだ持っていない方も、まずはご相談ください。
TDI Sidemount Diverについてお問い合わせ
「サイドマウントを始めてみたい」
「器材をまだ持っていない」
「自分の器材を見直したい」
「サイドマウントでテクニカルダイビングへ進みたい」
「Intro to Techと一緒に受講したい」
など、まだ具体的なプランが決まっていなくても構いません。
現在の認定資格、ダイビング経験、使用している器材、そしてこれからやってみたいダイビングをお知らせください。
目的に合わせて、サイドマウントの始め方をご案内します。